天孫降臨 ねんど古事記の7


国譲りがなされ、次は「天孫降臨」神話となります。

オオクニヌシから譲り受けた国を治めるために、アマテラスが、では私の孫を地上に遣わします、と・・なので、天の孫で天孫、ですね

そして、天孫ニニギノミコトが降臨します。〜〜〜(動画へ)

引用/「FNSソフト工場 碑めぐりじゃぱん」UHB北海道文化放送(50秒)


(動画終わり)〜〜失礼しました。今の動画はですね、一昨年(2016年)の夏に、フジテレビ系列で、ねんど人形のニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが司会をさせてもらいました。人形の声は、南海キャンディーズのやまちゃんとしずちゃんがあててくれているんですよ。

というわけで、ちょっとだけ観ていただきました。

>引用元 UHB北海道文化放送
「FNSソフト工場 発祥体感バラエティ 碑めぐりじゃぱん!」公式番組ページへ


こちらが、その番組ですね。

あの、今の神様2人の掛け合いの中で、鹿児島県に日本発祥の地の石碑があって、そこでボク(ニニギ)とサクヤヒメが出会って結婚したんだよん〜というセリフがありましたけれど、・・これですね、実際は「高千穂神話」なものでして。日本発祥の地の、石碑自体は鹿児島にあるんですけれどね。

この前、宮崎の方と偶然会う機会がありまして、この番組のお話をすると、宮崎の人、怒っちゃってですね・・鹿児島はすぐそんなことをする! と。西郷がいかん!! ・・と(苦笑)。


ニニギノミコトと、コノハナサクヤヒメです。ニニギのこの槍が、・・後ほどエピソードをお話させていただきますが、ちょうど宮崎と鹿児島との県境にありまして。まあやはり、「ウチの神話、ウチの神様」ということで、皆さん盛り上がりたいのが人情ですよね。

こちらは、大分県庄内神楽の「天孫降臨」。ニニギノミコトが、天から降ってくるところの舞ですね。・・なのですが、この手前に写っているのは、ニニギノミコトではなく、サルタヒコと、アメノウズメ、です。

ニニギノミコトと一緒に降りていく神々は、さっきの「岩戸開き」神話で活躍した神様が、そのままニニギのお供になって降りていきます。

そして、サルタヒコ。神々が降りていくと、途中の、天の八衢(やちまた)という道がいくつもに分かれている交差点にですね、ものすごく目がらんらんと光って、顔は紅いわ、鼻は高いわ、天狗みたいな・・天狗の元祖ですけれど・・そのサルタヒコが立って、待ち構えていました。

ニニギ一行は、物怖じすることのない芸能の神アメノウズメに命じ、サルタヒコの偵察に向かわせた。

そうすると、私は導きの神ですから、天孫たちを先導したいと、サルタヒコが仲間になったんですね。


サルタヒコ。もろに天狗のお面です。

はい、さっきのは庄内神楽、今度のは江戸の里神楽です。今度は、ニニギノミコトの提案で、サルタヒコとアメノウズメが夫婦になる舞、ですね。〜〜


〜これは「相生いの舞」といって、萩原社中というところが演じています。阿佐ヶ谷の馬橋稲荷神社の例大祭で。

・・お神楽の団体の呼び方、いくつかありまして、大分県庄内神楽12座ですと、出雲系の10座が「神楽座」、阿蘇野系の2座が「楽団」といってました。・・こちら江戸の里神楽では、「社中」と呼称していますね〜〜


〜〜もうひとつ、・・江戸の里神楽もいくつか撮影しましたのでね、南荻窪の天祖神社で、別の社中によります「かがり火神楽」。これも、サルタヒコと、アメノウズメが夫婦になる舞ですね。「天の逆鉾」という演目。

江戸里神楽の社中もわりとたくさん観ましたが、どこも後継者問題に悩んでいるようでした。


そして、「天の逆鉾」。この、(人形の)ニニギの持っている槍、・・3つの刃がついているんですけど、これを、高千穂の峰にどーんと突き立てた場面です。それで「天孫降臨」がなされたと、いうお話です。

この「天の逆鉾」ですけれど、坂本龍馬のお話で、日本初の新婚旅行で龍馬がお龍さんと高千穂の峰(宮崎と鹿児島の県境)に登りますけど、その時に龍馬が引っこ抜いた槍、それが、天の逆鉾です。

・・何だかとても、やってはいけないことをやってしまった気がしますが(笑)。


さて、たくさん神様が登場しましたので、そろそろ整理しておきましょう。でも、無理に全部のお名前を覚えようとされなくても構いませんからね。私は、神話の「物語」をまず知られて、それに出てくる神様を自然に覚えるだけで十分、といつも考えています。

この、右下のサルタヒコを除く7柱の神、こちらが「岩戸開き」神話の時に活躍した神様と同じです。

そして、ニニギノミコトと、コノハナサクヤヒメが結婚しました。

コノハナサクヤヒメについて説明させてもらいますと、〜〜

コノハナサクヤヒメについて説明させてもらいますと、日本の「花」の神様で、また・・ええこれ、富士山の河口湖畔で撮影したんですけれど、富士山の噴火を抑える、浅間神社の主祭神になっています。

なんで、そういう、高千穂神話からいきなり富士山なのかといいますと、ニニギノミコトがですね、まあ出会ってすぐに結婚したのですが、そうするとすぐ子供ができたんですね。

でニニギノミコト、あまりにすぐだったので「本当に俺の子か?」と疑うんですね。ニニギひどいですね(笑)。

コノハナサクヤヒメは、わかりました、あなたがそんなことをいって疑うのであれば、私は産屋に火をつけて、その炎の中で子供を産みますから、・・無事に産まれたら、ちゃんと天孫の子ですよ、と、ニニギに誓約(うけい)をします。〜〜


火中出産、誓約(うけい)ですね。

そして、無事に3柱の子供が生まれました。それで、炎に打ち勝った強い神様として、富士山の噴火を抑える役割を担われているということです。


この時に、ホデリ、ホスセリ、ホオリという三つ子の神様が生まれましたが、後の「海幸彦」と「山幸彦」ですね。真ん中の神様は、ここで名前が出てくるだけです。


「天孫降臨」神話の物語が、これで終わりました。


次のお話は、「海幸彦、山幸彦」です。


>目次へ

>海幸彦、山幸彦 ねんど古事記の8へ