大分県庄内神楽


’96年から2000年までの5年間、「大分県庄内神楽カレンダー」のディレクションと写真撮影を担当させていただきました。 まだ若手の広告写真カメラマンだった私には、夢にまで数度も出てきたほどの、とてもプレッシャーの大きな仕事でした。毎年撮影シーズンの一ヶ月前あたりから12の神社周りをロケハンし、神楽のビデオとにらめっこして絵コンテを1演目3枚作って座長さん宅まで打合せに伺い、懸命に取り組んだ甲斐もあって、お陰様でカレンダーは2000部が2年連続2日間で完売し増刷となる盛況でした。私の青春の記録でもあります。

2016年の夏に大分に帰ってきて最近気が付きましたが、あれから20年も経った2019年現在、由布市と大分県の公式サイトでは、その時の私の写真を使ってくださっています。

私が関東にいる間、自分の分身が故郷で働いてくれていたのだと思うと、感慨深いです。

このバックボーンがあったので、2012年の古事記編纂1300年「神話博しまね」への抜擢にも繋がってくれたのだと思えています。


「大蛇退治」
高天原を神逐(かみやらい=追放)された素戔鳴尊が、出雲の国簸の川の上流で八岐の大蛇を退治して、櫛稲田姫を助け八重雲を切り払い新居の宮居に八重垣を作る。

櫛稲田姫に付き添う足摩乳(足名椎)手摩乳(手名椎)は、足や手となっての働きを意味し、櫛稲田姫の櫛は神秘力即ち魔除けの霊義、稲田姫は水田を生み出すの義といわれている。

「大分県庄内神楽カレンダー」1996年12月用写真 中臣神楽楽団
マミヤ645Pro、45ミリ、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップオン・ストロボ、フジRDP2


このページの写真は、20年前にリバーサルフィルムを家庭用のスキャナで取り込みました。カラーバランス等かなり危なっかしいですが、よろしくご笑覧ください。


「太平楽」
天孫降臨も終わり、そのお祝いをする舞。

「大分県庄内神楽カレンダー」用写真 竹の中神楽座
マミヤ645Pro、150ミリ、フジRDP2


「双草」
八百萬(やおよろず)の神々が、真弓・美剣を持ち、葦原中国(あしわらのなかつくに)の邪心を平定する。

「大分県庄内神楽カレンダー」用写真 小野屋神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、グリップストロボPE5651、自然光、フジRDP2


「清白」
地上から高天原に登った素戔鳴尊に、高天原を奪う邪心がない事を天照大神に示すために、素戔鳴尊の剣と天照大神の玉を交換した、誓約(うけひ)の舞。

庄内神楽出雲系神楽座十座の最古参である、瓜生田神楽座に伝承されている。

「大分県庄内神楽カレンダー」用写真 瓜生田神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、クリップオン・ストロボ、フジRDP2


「戸開き」
天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩屋に隠れたことから思兼神(おもいかねのかみ)が謀り、天鈿女命(あまのうずめのみこと)が岩戸の前で舞い、手力雄命(たぢからのみこと)が天岩戸を開けて天照大神(あまてらすおおみかみ)をお迎えする。

「大分県庄内神楽カレンダー」用写真 みの草神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップ・オンストロボ、フジRDP2


「日割」
古代中国の易経の中から取題したもので、1年を360余日、東を木の神(春)、南を火の神(夏)、西を金の神(秋)、北を水の神(冬)、中央を土の神の五柱の神に分け、最後に各季節から18日を分かち計72日を土用として土の神に分かち与え、四季を五等分に日割りする暦作りの舞。

大分県庄内神楽十二座には、出雲系の”神楽座”、阿蘇野系の”楽団”が混在し、「日割」は出雲系の舞。阿蘇野系では「地割」に相当。

「大分県庄内神楽カレンダー」2001年版11月用写真 竹の中神楽座
マミヤ645Pro、80ミリ、レフ版、フジアスティア


「日割」
古代中国の易経の中から取題したもので、1年を360余日、東を木の神(春)、南を火の神(夏)、西を金の神(秋)、北を水の神(冬)、中央を土の神の五柱の神に分け、最後に各季節から18日を分かち計72日を土用として土の神に分かち与え、四季を五等分に日割りする暦作りの舞。

大分県庄内神楽十二座には、出雲系の”神楽座”、阿蘇野系の”楽団”が混在し、「日割」は出雲系の舞。阿蘇野系では「地割」に相当。

「大分県庄内神楽カレンダー」1998年版3月用写真 小野屋神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップ・オンストロボ、自然光、フジRDP2


「大蛇退治」
高天原を神逐(かみやらい=追放)された素戔鳴尊が、出雲の国簸の川の上流で八岐の大蛇を退治して、櫛稲田姫を助け八重雲を切り払い新居の宮居に八重垣を作る。

櫛稲田姫に付き添う足摩乳(足名椎)手摩乳(手名椎)は、足や手となっての働きを意味し、櫛稲田姫の櫛は神秘力即ち魔除けの霊義、稲田姫は水田を生み出すの義といわれている。

「大分県庄内神楽カレンダー」1998年版12月用写真
マミヤ645Pro、35ミリ、2400Wジェネ(傘バウンス1灯)、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップオン・ストロボ、タングステンランプ、ブルーランプ、フジRDP2


「神遂」
高天原で悪行を働く素戔鳴尊の為に天の岩戸に隠れた天照大神を岩戸関にて連れ出し、素戔鳴尊を根の国(出雲の国)に追放する。

「大分県庄内神楽カレンダー」2000年版2月用写真
マミヤ645Pro、45ミリ、2400Wジェネ(傘バウンス1灯、バーンドア1灯)、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップオン・ストロボ、タングステンランプ、フジRDP2


「太平楽」
天孫降臨も終わり、そのお祝いをする舞。

「大分県庄内神楽カレンダー」1997年版8月用写真 平石神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、レフ版、フジRDP2


「柴引」
天児屋根命(あまのこやねのみこと)が天香具山(あまのかぐやま)の真榊を根こそぎにするという神話の舞。

「大分県庄内神楽カレンダー」1997年版3月用写真 平石神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、クリップオン・ストロボ、フジRDP2


「貴見城」
火闌降命(ほのすそりのみこと)と彦火火出見命(ひこほほてみのみこと)という兄弟神が、釣竿と弓矢を交換する。

「大分県庄内神楽カレンダー」1998年版4月用写真
マミヤ645Pro、80ミリ、2400Wジェネ×2(天井バウンス計4灯)、グリップストロボPE5651、舞台照明用タングステンランプ、フジRDP2


「天之注連(てんのしめ)」
天孫降臨の際、諸神が天降るさまをあらわした神楽。大竹を1本立て、四方に綱を張りその大竹を荒神が登り上がる。

大分県庄内神楽十二座には、出雲系の”神楽座”、阿蘇野系の”楽団”が混在し、「天之注連」は阿蘇野系の舞。

「大分県庄内神楽カレンダー」1999年版 阿蘇野神楽楽団
マミヤ645、80ミリ、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、ブルーランプ、フジRDP2


「大蛇退治」
高天原を神逐(かみやらい=追放)された素戔鳴尊が、出雲の国簸の川の上流で八岐の大蛇を退治して、櫛稲田姫を助け八重雲を切り払い新居の宮居に八重垣を作る。

櫛稲田姫に付き添う足摩乳(足名椎)手摩乳(手名椎)は、足や手となっての働きを意味し、櫛稲田姫の櫛は神秘力即ち魔除けの霊義、稲田姫は水田を生み出すの義といわれている。

「大分県庄内神楽カレンダー」2001年版12月用写真 阿蘇野神楽楽団
マミヤ645Pro、2400Wジェネ(天井バウンス2灯)、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップ・オンストロボ、タングステンランプ、フジアスティア


「平国」
伊邪那岐尊が御子である火の神、軻遇突智命をお斬りになった時、太刀先より血が石の上にほとばしり流れ、岩裂神・根裂神・岩筒男神・経津主神がお生まれになり各神の荒魂を鎮める。

「大分県庄内神楽カレンダー」1997年版8月用写真 阿蘇野神楽楽団
マミヤ645Pro、45ミリ、クリップオン・ストロボ、フジRDP2


「大蛇退治」

高天原を神逐(かみやらい=追放)された素戔鳴尊が、出雲の国簸の川の上流で八岐の大蛇を退治して、櫛稲田姫を助け八重雲を切り払い新居の宮居に八重垣を作る。

櫛稲田姫に付き添う足摩乳(足名椎)手摩乳(手名椎)は、足や手となっての働きを意味し、櫛稲田姫の櫛は神秘力即ち魔除けの霊義、稲田姫は水田を生み出すの義といわれている。

大人のお神楽では、絵コンテに沿って主要な場面を舞って頂きながら撮影していますが、子供神楽なのでポーズを作り、スサノオの剣を持った右手だけ動かして貰っています。

また、大蛇退治のクライマックスシーンは本来クシナダ姫の出番ではないので、姫をカレンダー写真に入れるチャンスが普通だとありません。ここでは子供神楽という事もあり、スサノオが姫を庇う演出にしました。私が担当させて頂いた’96~2000年の中で唯一の、姫の写真です。

「大分県庄内神楽カレンダー」1996年版6月用写真 子供神楽座
マミヤ645Pro、クリップ・オンストロボ、フジRDP2


「綱切り」

大蛇退治(おろちたいじ)の原形の舞。五方の神々に祈り、真剣で綱を切り災厄を除く舞。

庄内神楽の写真では、激しい動きを表現する為にストロボとスローシャッターのシンクロ撮影を多用していますが、この演目の場合スローシンクロだと刀の動きが速過ぎて消えてしまう恐れがあるので、ストロボの割合を強くしました。すると、完全に止まってしまいました(笑)。他の写真で主に白い部分がブレているのが、スローシンクロの効果です。現在だと機材の性能も段違いですし、デジカメで素早く確認しながら撮影出来ますね。またチャレンジしてみたいです。

「大分県庄内神楽カレンダー」1997年版11月用写真 雲取神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、2400Wジェネ(天井バウンス2灯)、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップオン・ストロボ、タングステンランプ、ブルーランプ、フジRDP2


「柴引き」

天児屋根命(あまのこやねのみこと)が天香具山(あまのかぐやま)の真榊を根こそぎにするという神話の舞。

柴引きで、荒神と観客が柴の引っ張り合いこをしたり、荒神が観客席になだれ込んで暴れまわるのが、大分県庄内神楽の楽しい見せ場のひとつです。

一人舞いなので、迫力のアップで撮影。演出として、左の手をクワッと開いて頂きました。ポーズ写真にならぬよう、実際に太鼓に合わせて柴を引いて貰っています。

「大分県庄内神楽カレンダー」用写真 みの草神楽座
マミヤ645Pro、45ミリ、グリップストロボPE5651(傘バウンス)、クリップオン・ストロボ、タングステンランプ、ブルーランプ、フジRDP2


「天孫降臨」

「五方礼始」
神楽を舞うにあたって、五方(東・西・中央・南・北)を清める舞。

「五穀蒔」
八百万(やおよろず)の神々が天狭田(あめのさなだ)・長田に植えた稲の豊穣を祝い、新米を天の岩戸の前に奉る。

「双草」
八百萬(やおよろず)の神々が、真弓・美剣を持ち、葦原中国(あしわらのなかつくに)の邪心を平定する。

「鹿児弓」
岩戸開きを祝って、八百萬(やおよろず)の神々が鹿狩りに使う天鹿児弓(あまのかごゆみ)と天羽羽矢(あまのははや)を持ち舞う。

「貴見城」
火闌降命(ほのすそりのみこと)と彦火火出見命(ひこほほてみのみこと)という兄弟神が、釣竿と弓矢を交換する。

「柴引」
天児屋根命(あまのこやねのみこと)が天香具山(あまのかぐやま)の真榊を根こそぎにするという神話の舞。

「日割」
古代中国の易経の中から取題したもので、1年を360余日、東を木の神(春)、南を火の神(夏)、西を金の神(秋)、北を水の神(冬)、中央を土の神の五柱の神に分け、最後に各季節から18日を分かち計72日を土用として土の神に分かち与え、四季を五等分に日割りする暦作りの舞。

大分県庄内神楽十二座には、出雲系の”神楽座”、阿蘇野系の”楽団”が混在し、「日割」は出雲系の舞。阿蘇野系では「地割」に相当。

「戸開き」
天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩屋に隠れたことから思兼神(おもいかねのかみ)が謀り、天鈿女命(あまのうずめのみこと)が岩戸の前で舞い、手力雄命(たぢからのみこと)が天岩戸を開けて天照大神(あまてらすおおみかみ)をお迎えする。

「天之注連(てんのしめ)」
天孫降臨の際、諸神が天降るさまをあらわした神楽。大竹を1本立て、四方に綱を張りその大竹を荒神が登り上がる。

大分県庄内神楽十二座には、出雲系の”神楽座”、阿蘇野系の”楽団”が混在し、「天之注連」は阿蘇野系の舞。

「太平楽」
天孫降臨も終わり、そのお祝いをする舞。

「国司」
高皇産霊尊(たかむすびのみこと)が、中津国平定のため、経津主神(ふつぬしのかみ)と武ミカヅチ神(たけみかづちのかみ※漢字変換できず)を派遣する。大国主命(おおくにぬしのみこと)は御子事代主命(ことしろぬしのみこと)と相談し、国譲りを決める。
仲裁の使者としてチャリが登場し、道化役を演じる。

大分県庄内神楽十二座には、出雲系の”神楽座”、阿蘇野系の”楽団”が混在し、「国司」は出雲系の舞。阿蘇野系では「天皇遺」に相当。

「綱切り」
大蛇退治(おろちたいじ)の原形の舞。五方の神々に祈り、真剣で綱を切り災厄を除く舞。

「大蛇退治」
高天原を神逐(かみやらい=追放)された素戔鳴尊が、出雲の国簸の川の上流で八岐の大蛇を退治して、櫛稲田姫を助け八重雲を切り払い新居の宮居に八重垣を作る。

櫛稲田姫に付き添う足摩乳(足名椎)手摩乳(手名椎)は、足や手となっての働きを意味し、櫛稲田姫の櫛は神秘力即ち魔除けの霊義、稲田姫は水田を生み出すの義といわれている。