ミサイルマンマミー/一峰大二、久米みのる 少年マガジン 昭41



’66(昭41)年、保育園時代にたぶん初めて読んだであろう少年マンガ雑誌「少年マガジン」に、「ミサイルマンマミー」が掲載されていました。

といってもさすがに5歳になるかならないかの頃だったので、作品タイトルなども覚えておらず、「一峰大二の絵で、人型の主人公ロボットが、巨大カブト虫のツノで崖に押さえつけられ、苦しんでいた」場面だけがずっと頭の中にありました。

’99年から運営していたマンガのホームページ(このブログの前身です)に「お尋ねマンガ」掲示板のページを設け、この時の記憶を記しました。答えが分かったのは、それから実に5年半も後で(笑)、古本や復刻マンガブームが一段落し、「ミサイルマンマミー」が初単行本化されてからでした。

「ミサイルマンマミー」は、乳酸菌飲料「森永マミー」タイアップ企画のキャラクターとして、昭和41年の少年マガジンに約1年間連載されたのだそうです。森永マミーは何度も飲んだことがあるけど、これは知らなかったなあ。

ミサイルマンマミーは、自然災害で家族を失った博士が、自然の猛威に負けまいと”気象を操る力”を持たせ、平和利用の為に開発したロボット。事件が起これば、マミーの操縦席である車のボンネット格納庫からミサイルのように発射され、雨を雪に変えたり、空気中の炭酸ガスを抽出して大火災に放射、消火し、また敵のロボットには空気をドリルに変えて攻撃する等の活躍を見せます。

“気象を操るミサイルヒーローロボット”なんて、何て格好良いんだ! しかし、私のヒーロー好きも、物心ついた時からの筋金入りですな。一峰先生のお陰です(笑)。

巨大カブト虫のシーンは、最初の事件(キセノン高圧ガスを放射して軍事施設を破壊して回る、巨大ロボットの話)が終わって、2つ目のエピソード。連載第18回でした。

巨大カブト虫”ビート”の前に立ちふさがったマミー。暴れていたビートの動きがふいにぴたりと止まる。対峙する、ビートとマミー。マミーが「かぶと虫の好きなあまいかおり」のする風を送り、ビートを大人しくさせていたのだ(アイディア溢れる素晴らしい展開だ!)。だがマミーを食べ物と思ったビートは、マミーに突進。こらえるマミーをツノで押し負かし、そのまま崖に磔に・・。

…ここだったんですね、40年以上も(笑)私の記憶にあったのは。マミーはロボットですが、ツノで崖に押し付けられて、大きな瞳を苦しそうにしかめます。ここをよく覚えている。感慨深いなあ。

この後マミーは背中のロケット噴射で崖の岩を削り、隙間を作って逃れます(これも思い出した!)。ビートを捕らえて飛行、戦いは空中戦へ。ところが、空を飛ぶビートに近寄ると、マミーの機能が狂い原因不明の操縦不能状態に。マミーは墜落し、地面に突っ込んでしまいます。

ヒーロー大ピンチの回。こりゃもう幼児にとっては一生もので、忘れるわけがありませんよね。一峰大二先生、素敵なヒーロー初体験をどうもありがとうございました!

ミサイルマンマミー/一峰大二、久米みのる 少年マガジン 昭41

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