亡霊学級/つのだじろう 少年チャンピオン 昭48~

この作品以前のつのだじろう先生のイメージといえば、「空手バカ一代」「泣くな!十円」「その他くん」など、そこそこの人気作品こそあったものの、雑誌の看板マンガを描くことになろうとはまさか思えないほどに、地味で目立たないものだった(つのだ先生、ゴメンナサイ)。

「亡霊学級」の短期連載が、何の前触れもなしに少年チャンピオンで始まった時には(予告編くらいはあったのだろうが)、本当にビビらされた(笑)。それまでに見た覚えのないタイプの恐怖マンガで、・・私の通っていた中学校でも大いに話題になった。

第1話:「ともだち」
思い出すのもイヤだ(笑)。幽霊を題材にしたマンガは、それまでにもあるにはあったのだろうが、本格的な ” 心霊マンガ ” の登場は、この作品が日本初といってもいいだろう。と、思う(ちょっと弱気)。

主人公・石原洋一のクラスの学級委員が、交通事故で死んだ。

「こわいっ!! こわいよっ!! 三田さんが ・・夕子さんが~っ!!」

~という叫びを残して・・。
クラスメートの女のコが、実は、・・。

・・。マンガの紹介のために、もう一度読みなおしてみようかと思ったのだけれど、ちょっとこれだけは、ダメだ(笑)。どうにも、窓の隙間などに目をやると、片目のない三田さんの顔が、こちらをじっと見ているような気がして・・。

第2話:「虫」
怖いマンガ話と聞くと、「亡霊学級」からはこの ” 青虫 ” のエピソードがダントツで上がってくるようだ。ちょっと意外・・?? たまたま私は田舎育ちなので、こういうのに耐性があったのかなあ。特に怖くは感じなかった。キャベツ畑にいる青虫なんか、可愛いと思ったりするし(笑)。

” 青虫 ” というあだ名の同級生、いじめられっ子の青野武はいつも弁当を隠して食べている。山田はそれが気に入らない。無理やり青野を脅かして、弁当の中身を見ると・・。

第3話:「水がしたたる!」
第1話ほどではなかったものの、これもかなり辛かった。チャンピオン掲載は、夏頃だったのかなあ。学校のプールで友達と、「足に、水野先生の髪の毛が・・!」~ とかいってフザケていた覚えがあるが。全然、怖がってないって?(笑)

1年C組の担任、水野弘子先生が行方不明になって5日目。夏のプール開きに備えて、大掃除のためプールの水を抜くと、そこには先生の水死体があった。それから・・。

” 怖いマンガ ” は先入観なしに読んだ方が面白いだろうから、各話とも簡単にさわりの部分だけの紹介にしておこう。「亡霊学級」には、第4話:「手」、第5話:「猫」もあるのだが、私の記憶では、たしか初めは3部作で、4、5話は少し後になっての掲載だったような・・? とりあえず、印象の強かった3話まで。

「亡霊学級」が当時の子供らの間でどれだけ話題になった作品だったかは、この直後に「恐怖新聞」、「うしろの百太郎(少年マガジン)」の2作品の連載がスタートしたことからでもよく分かるだろうと思う。

亡霊学級/つのだじろう 昭48~

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