ジャイアント台風/高森朝雄、辻なおき 少年キング 昭43〜


” 死にものぐるいの力 ” を身につけさせるため、力道山道場入門初日の青年馬場正平はいきなり両手両足にバーベルをくくりつけられ、力道山先生から、ハチの巣と一緒にシャワールームに放り込まれてしまいました(笑)。

・・小学1年の時に読んで、ものすごいインパクトを持ってせまってきたこのエピソードに、いまでは “(笑)” マークがついてしまった。あれから30年の時が過ぎ、私もずいぶんと大人になって、俗世間のアカを身につけたのだなあ(笑)。・・ああいかん、また “(笑)” がついてしまった。

1月31日(月)。今日はプロレスの王者ジャイアント馬場さんの一周忌。

「ジャイアント台風」は、昭和43(‘ 68)年より週刊少年キング連載の、ジャイアント馬場激闘の半生記。梶原一騎(高森朝雄)原作/辻なおき作画の「タイガーマスク」コンビによる。少年キングを私は幼稚園時から購読していたのだが、「タイガーマスク」が読みたくてこの年から「ぼくら」に乗り換えており、その後に始まった「ジャイアント台風」は、親戚の兄ちゃんの部屋で飛ばし飛ばしに読んだくらい。冒頭のハチの巣の下りは、連載第1回目の、忘れようにも忘れられないエピソードだ(笑)。ああ、また “(笑)” マークがついてしまった。こりゃいかん。

私の故郷大分県では昭和45 ~ 46(’ 70 ~ 71)年頃にUHF チャンネルが開局するまで(それと、受信用のコンバーターを購入・設置するまで)、プロレスの放送は国際プロレスのみだったので、東洋の巨人として名高いジャイアント馬場に接するには「ジャイアント台風」や「タイガーマスク」、その他雑誌の口絵を通じて以外にはなかった。幸なのか不幸なのかは知らないが、・・いやまあ不幸だとまでは思わないけど(笑)。

単行本をまとめて読んだのは大学生になってから。同じ学生下宿の同級生が、キングコミックス全巻を持っていた。その後「ジャイアント台風」には縁のないまま10数年が過ぎ、昨’99 年のジャイアント馬場さんの没後、5月に朝日ソノラマより愛蔵版として復刻された。久々に読んでみると、これがまた実に面白い。

故・梶原一騎先生の原作による、たとえ誰もが認める温厚で誠実な人柄の、あのジャイアント馬場さんの物語といえども、これでもかとばかりに次々と暴走させてしまう荒ぶる魂なエピソードの数々も必見だが、今の時代に読んで特に興味深いのは、ある時はライバルとして、そしてまたある時は友としてジャイアント馬場の前に現れた、伝説の超一流レスラー達の、その豪華絢爛さだ。

…何だかノッてきた(笑)。というわけで次は「ジャイアント馬場の超ゴージャスなライバル達&地獄の猛特訓」の、様々なエピソードを紹介しましょう。

ジャイアント台風/高森朝雄・辻なおき 昭43~

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