60億のシラミ/飯森広一 月刊少年チャンピオン 昭54
飯森広一先生の単行本には、古本店でもめったにお目にかかれない。「ぼくの動物園日記」や「レース鳩0777」などの、代表作的な動物マンガならチラリと見た気もするのだが、私がいちばん読みたいのはこの「60億のシラミ」なのだ。
第1巻だけ、何とか持っている。3~4日前に家の倉庫を覗いていたら、「60億の~」のタイトルが目に入ったので「おお!」と手にとってよく見ると、そいつも第1巻だった。同じものを2度、買っていたとは・・。
内容は、地球に氷河期の訪れが近づき、超能力ベビーやら、復活したキリスト(悪役)やら、マンモスなど太古の生物やらが出てきて、滅亡を迎えようとする中で我々人類はどう生きようとするのか、・・という、スペクタクルでかなり良質な、終末SF 。こういうのこそ、愛蔵本でドン、と出てきてもよさそうなもんなんだけど。
ストーリーのかなり終わりの方に ” リズムだけあって、メロディのない音楽(音楽の最終形態、みたいに描かれていたっけ・・)” のエピソードがあるのだけれど、80年代の終わりにラップ・ミュージックが出てきた時には、これを思い出して、少し驚いた。今はラジオなんか聞いていると誰もかれも黒人DJみたいな口調で、こればっかりやっている。
もう一度ちゃんと読みたいのだが、少年マガジンの「MMR」によると、終末の予定は8月11日だそうだ。もう後2日しかチャンスがない??(笑)
60億のシラミ/飯森広一 昭和54年 月刊少年チャンピオン