「センゴク権兵衛」に描かれた豊後大友氏(1)
この前痛めた腰の養生でなるべく大人しく伏せっているが、せっかくなので「センゴク権兵衛(全27巻)/宮下英樹」を一気買いして読む。
第6巻でようやく大友宗麟公の名前が出て来た。大友氏没落の端緒だった「耳川の戦い(1578 天正6)」敗戦を経て、「戸次川の戦い(1586 天正14)」前年のタイミングからのお話の様だ。
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<戦国史上最も失敗し挽回した男>という、仙石秀久を主役に描かれた戦国歴史絵巻マンガ。
宮下英樹先生「センゴク」シリーズは、2004年から2022年まで週刊ヤングマガジン他で連載。
「センゴク(全15巻)」
「センゴク外伝 桶狭間戦記(全5巻)」
「センゴク天正記(全15巻)」
「センゴク一統記(全15巻)」
「センゴク権兵衛(全27巻 シリーズ完結)」。累計発行部数1059(センゴク)万部突破だそう。
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先日読んだ故・加藤知弘教授著「南蛮船の見える町 わがバテレン・宗麟・瓜生島」の、54頁「よみがえる中世府内 ~ 府内燃ゆ」の項目に<~四国・大友連合軍は、六千の少数で島津の大軍に挑み、軍監仙石権兵衛の無謀な作戦もあって、戸次河原の合戦に大敗~>と、我が豊後大分にとってえらく不吉なエピソードが記されている。
<~最も失敗し~>とはまさかこの大分でのお話なのだろうか。読み進むのがちょっとドキドキものだ・・。
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つい最近スマホのマガジンポケットでシリーズの「センゴク(ただ今途中まで)」「~外伝桶狭間戦記」をたまたま読んで、一気にファンになった。
丹念な歴史研究、資料の検証や合戦跡の緻密なフィールドワークなどと、マンガ家さんの想像力とドラマ演出力にこちら凡人の一読者はいちいち唸りながらページをめくらされるばかり。いつも思うけれど、マンガ家の先生って本当に天才ばかりなのだ。
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単行本第6巻を読み進めていくと、年代は一旦1575(天正3)年まで戻って、島津四兄弟・・特に末弟の島津家久の若い頃からじっくりと描かれていくようだ。マンガの形で「キャラクター」と「物語」を見せてもらえるのは本当に助かる。自分は暗記ものがからっきしで歴史の授業は全くダメだったので 笑。