民俗芸能写真 ポートフォリオ


ねんど人形写真がきっかけで、私の民俗芸能写真も観たいと興味を示してくださった方がいらっしゃったので、ポートフォリオにまとめてみました。

1996年から2000年までの「大分県庄内神楽カレンダー」や、その頃大分の民俗芸能を80件以上くらいは撮影していた事で、また自分の特撮趣味 笑 とも重なって「お面のお祭り」が大好きになり、関東時代にも機会があればカメラを持って遊びにいっていました。そろそろ、それらの写真にも日が当たってくれると嬉しいですね。


「川野車人形」
2011年3月5日(土)東京都西多摩郡奥多摩町

東京奥多摩におよそ150年受け継がれている伝統行事(人形のカシラは更にその100年前の別系統の人形浄瑠璃のもの)。

演し物の大喜利は、車人形保存会による、十返舎一九の滑稽本「東海道中膝栗毛」から「赤坂並木の段」。弥次郎兵と喜太八の軽妙珍妙なやり取りが楽しい。

「鎌倉面掛行列」
2010年9月18日(土)神奈川県鎌倉市

鎌倉開拓の祖、鎌倉権五郎景政をまつる鎌倉御霊神社で開催の「面掛行列」。

源頼朝が鎌倉極楽寺に居を構えた際、頼朝がその娘を懐妊させたことにより面掛行列が始まった~頼朝が情を寄せた女の一族が面をつけて頼朝を守った事が由来とする俗伝が残されている。かつては行列の面をつけるのは、一族の家の子孫だけであったそう。


「鬼来迎」
2011年8月16日(火)千葉県山武郡横芝光町

鬼来迎(きらいごう。鬼舞とも)は、千葉県の広済寺に伝わる、地獄の様相と菩薩の救いを仮面狂言にした日本唯一の民俗芸能。地獄を再現し、因果応報・勧善懲悪の理法を説く仏教劇で、毎年地獄の釜の開く日といわれる月遅れのお盆の8月16日に演じられる。鎌倉時代初期に始まったといわれている。


出雲の神楽「佐陀神能」、「石見神楽」、「大元神楽」、「大土地神楽」
2012年7月22日(日)島根県出雲市

古事記編纂1300年の2012年、記念行事「神話博しまね」でねんど人形写真の仕事をさせて頂いた際、しまね郷土芸能舞台で初めて、島根のお神楽を見物し写真撮影。十数年来の念願が叶いました。

佐陀神能「八重垣」
出雲流のお神楽そのものの源流だそうです。私のねんど人形スサノオのお顔は、このお面の流れをモデルにさせてもらっています。

ヤマタノオロチのお面に、目が16描かれ、これがオロチの八つの頭を表現している。明治時代に蛇腹の技術が登場する以前の、最初のヤマタノオロチ。


「土師一流催馬楽神楽」
2006年10月10日(金)埼玉県久喜市

埼玉鷲宮神社にて年6回行われる、関東江戸里神楽の源流。


江戸の里神楽
かがり火神楽 南荻窪天祖神社 2011年10月15日(土)東京都杉並区
阿佐ヶ谷馬橋稲荷神社例大祭 2011年9月11日(日)東京都杉並区

出雲の神楽は埼玉の鷲宮催馬楽神楽へと伝承され、能や狂言など大衆娯楽の要素が加わりながら関東江戸里神楽として広まっていった。

「海南神社面神楽」1
2006~2012年 神奈川県三浦市

「岩戸開き」「勘当場」

弟スサノオノミコトの狼藉を嘆いて、天の岩戸に隠れてしまうと思いきや、突如スサノオに襲い掛かりがんがん殴りつけるアマテラス。慌ててなだめに入るツクヨミ。

意外過ぎる展開にシャッター押しながら笑いが止まりませんでした。エンターテイメントなサービスも、ローカルなお神楽見物の楽しみのひとつです。

「海南神社面神楽」2
2006~2012年 神奈川県三浦市

江戸里神楽の中でも「仮面無言劇」の様相が濃く、独特な魅力に惹かれてよく通いました。演目も神話のみに限らず「羅生門」「大江山」、また漁業の町らしく「恵比寿の舞」「浦島太郎」などの御伽草子や民話が楽しく、いつかまたカメラを持って訪ねたい大好きなお神楽です。

余談ですが「羅生門」に登場の渡邊綱は、ウチの渡邊家のご先祖さまなのです。


「天然寺修正鬼会」
2000年頃 大分県豊後高田市

大分国東半島に伝わる「鬼会(おにえ)」。鬼は人間の先祖であるとされ、鬼に会う事は目出度い事とされている、と聞きました。「鬼を追い払う」のではなく、「鬼に姿を変えた仏を出迎える」という平安朝以来の珍しい考えのもとに行われる、とも解説されています。

毎年旧正月7日他、豊後高田市の天然寺、国東市の岩戸時、成沸寺で鬼会はひらかれ、1300年の歴史を持つ天然寺の鬼会は国指定重要無形文化財となっています。


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