大分市子ども風土記 佐賀関編(1)神々の海
「高島」と ”カムヤマトイハレビコ”
大分市佐賀関沖、豊予海峡に浮かぶ無人島「高島」は、神話の時代に「高貴な方」が立ち寄られたことが、島の名前の由来となったといいます。
高貴な方とは、”カムヤマトイハレビコノミコト”。
後の神武天皇の、東遷の途上でした。
ロケ地/「 黒 ヶ 浜 (〜日 本 の 渚 百 選〜)」
・・蛇紋岩という黒い石に美しく覆われた浜。
海部族の祖 ”シイネツヒコ”
イハレビコの船団を出迎え、海の道を先導する ”シイネツヒコ”。
やがてイハレビコが「ヤマト」の国を建国し、そしてシイネツヒコは初代の倭国造(※)」となった。
※現在の都知事のような立場
「速吸の門」よりカメに乗って釣りをしながら現れたシイネツヒコ。浦島太郎伝承の原形のひとつでもある。
「権現礁」という岩礁の前で、カムヤマトイハレビコの船団は突然、動かなくなった。
海底を見ると、大ダコがいて、大事そうに「宝剣」を抱えている。
シイネツヒコの命により、 ”イサゴ・マサゴ” 海女姉妹が大ダコから剣を得て、イハレビコに献上する。
姉妹は、力を使い果たして息絶えてしまった。剣は、イハレビコの祖先であるイザナギノミコト “の御神剣だった。
背景奥/「ビシャゴ浦姉妹岩」 イサゴとマサゴが祀られる。
イハレビコは、佐賀関の地にイザナギの神剣を奉納し、これが御神体となり、早吸日女神社のはじまりとなった。
「宝剣タコ」
早吸日女神社では、タコはヤオヨロズノカミの眷属 (神様の使い)とされている。
大分市地域おこし協力隊 文化・芸術振興部門担当として2018年夏に刊行しました、大分市の昔ばなしリーフレット。
大分市佐賀関所や、道の駅さがのせきなどに設置しています。お寄りの際は、どうぞご自由にお持ち帰りください。