生き人形/坂口尚 ぼくらマガジン 昭45
前後編か3話続きくらいで発表された。もしかしたら、タイトルは間違っているかも知れない(笑)。作者も分からない。
ちょっとしたショックで手足がポロリともげてしまう、奇病にかかった少年。両親にも見捨てられ(記憶曖昧)、置き去りにされた団地の一室で、生きようともがく。頭と胴体だけでもそもそと這いずりながら、大口をあけてゴキブリに食らいつこうとする、アップの1コマを、はっきりと覚えている。水を飲むために水洗の便器に顔をつけたまま死んでしまった、真上からのアングルの、救い様のないラストシーンも忘れられない、猟奇的な短編。
「ウルフガイ」の坂口尚の作品だったような気もする、・・が、「ウルフガイ」の画のイメージとはまた少し違う感じもするし・・。画的には、初期の山上たつひこに似ていた。そういえば、山上の「光る風」にも ” 戦闘で手足を失った軍人 ” という、モロに江戸川乱歩の「芋虫」なキャラクターが登場していたが、近しい関係の作者だったのだろうか・・(山上本人でないのは確か)。
※追記
後日、掲示板で坂口尚と確認(ありがとうございました)。
生き人形/坂口尚 昭45
ぼくらマガジン