餓鬼/ちばてつや ぼくらマガジン 昭45(44?)
とある村落で、莫大な財産を受けついでしまった少年、立太。細かい部分は忘れたが、隠し財産のありかを狙う、欲にまみれた村人達に殺されかけたか、乞食と一緒に放浪したり・・(記憶を失っていたのだっけ?)。運命に翻弄され、再び村に戻るも、最後は燃える札束に埋もれて焼け死んでしまうという、救い様のない終わり。
やさしくて温かみのある、ちばてつや先生の作風からはあまり想像できない、異色作。ぼくらマガジンの面目躍如か、私的には、当時ちば作品の中でこれが一番好きで、熱心に読んでいたりする。やっぱりマイナー好みなのかなあ。それとも、この暗さが昭和40年代中~後半のひとつの色だったかも知れない。ジョージ秋山の「銭ゲバ」(少年サンデー、昭45~)、上村一夫「同棲時代」(昭47~)などもこの時期だし。
単行本では、ハードカバーのちばてつや全集(?)に収録されていたが、表紙の固いのは読みにくくて好みでないので、他からの復刻などを待ち中。
餓鬼/ちばてつや 昭45(44?)~