漫画ドリフターズ/榎本有也 少年ジャンプ 昭和45(’70)


昭和45(’70)年の少年ジャンプに「漫画ドリフターズ」という作品が連載されていた。たしか、毎週3~4ページずつの短編掲載だったと思う。描き手は榎本有也という人。内容は記憶していないが、似顔絵ドリフターズのメンバーによる、ちょっとしたコントのマンガ化、といったところだったろう。

当時の少年ジャンプには、読み切りの ” マンガ家自伝シリーズ ” みたいな企画があって、こちらの榎本先生の話をよく覚えている。<自分には絵の才能がないのだろうか?>と悩む若い日の榎本が、傷心の温泉旅行に出る。そこで知り合った年上の女性に励まされ、” 私をモデルにして勉強して ” と、露天風呂でヌードデッサンをさせてもらい、勇気づけられたエピソード・・。

小学3年生くらいの頃にこれを読んだ、当時マンガ家になりたかった私は、<大人になったら僕もいつか・・>と、この話をずっと忘れないでいたのだ。あれから30年近くが過ぎて、今では写真の仕事をしているが、たまには女のコ撮影の機会があると、実はその度に、カメラを鉛筆とスケッチブックに持ち替えてみたい欲求にかられてしまう(※)。<首から肩にかけての線は、どう流れているのだろう・・>、<体重の移動で、おしりや太股の形はどんなふうに変わるんだ?>。全くもって雑念の多い、不真面目なカメラマンだ。でもこの気持ちは ” 子供の頃に見た夢のひとつ ” として、これからもずっと大事に寝かせておくのだろう、たぶん。

・・んー、でも良く考えたら、単にヌードが出てきた話だから良く覚えているだけかも知れない。テレビの「プレイガール」でキレイな女の人が裸で湖を泳いでいたシーンがあって、友達と「ホントにハダカや、スゲー!」とかいって、わあわあはしゃいで観ていたことなんて、妙にちゃんと印象に残っているもんだしね。

(※)2004年2月12日追記。上は5年前に書いた日記。フリーカメラマンとして独立上京した今現在では「写真を撮りたい」という気持ちの方がはるかに強い。” 子供の頃に見た夢のひとつ ” は、それはそれで大切にしていくが、まだ田舎にいた頃の私は、写真を撮ることを「楽しむ」気持ちを封じられていたようだ。

漫画ドリフターズ/榎本有也 昭45~

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